中学受験算数勉強方法

【中学受験】合同はどこまで厳密か

 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

こんにちは。TANUKIです。

今回は図形の関係の一つ合同についてです。

合同は中学の数学では欠かすことのできないとても重要な関係で、相似か合同の証明問題はかなりの割合で高校入試にも出題される、超メジャーな単元です。

では中学受験でもそのレベルが求められるのか

結論からいうと「合同かどうかが分かる」ことと「合同を使って問題が解けること」は必要ですが、数学ではないので合同を証明する問題は見られないです。

ではなにを出来るようにしたらいいか。

レベル1、合同とはなにか説明できる

レベル2、合同と分かっている図形に対して問題が解ける

レベル3、三角形の合同が見つけられる

この3段階のレベルです。

実際に問題を解くときはレベル3とレベル2のステップが逆ですが、問題文に合同と与えられていたり、折り返しだから合同が明らかなケースが多いです。

レベル1 合同とはなにか

合同とは動かしたときにぴったり重なる図形です。形も大きさも同じにならないといけません。ちなみに裏返しはOKです。

レベル2 合同と分かっている図形

合同な図形から考えられるポイントはそこまで多くありません。

1、辺の長さが等しい→二等辺三角形

2、角の大きさが等しい→他の角も分かる

3、面積が等しい→共通部分を足したりひいたりすることで等積変形につながる

だいたいこのどれかにつながっていきます。たいていの場合は目的が分かっているので、この3パターンくらいしか利用手段がないと知っているとかなり有利です。

レベル3 合同な三角形をみつける

これはレベルが高いですね。長さが等しいところが離れていたり、二種類の形の二等辺三角形が出てきたり、直角三角形が一部重なっていたりとパターンは様々です。とくに直角三角形の場合は文章中に辺や角のヒントがないので気がつきにくいかもしれません。とりあえず合同になる条件をおさえてあとは練習が必要です。

三角形の合同条件は、学校の授業でも行う、定規コンパス分度器を用いた作図が分かれば思い出せます。三種類の作図方法についてなんの条件が必要だったか考えましょう。それが三角形が決定する条件であり、そのまま合同条件と一致します。

合同の練習

合同が上手く使えない見つけられない場合にいい合同の練習があります。それは図形の性質の説明です。

例えば平行四辺形やひし形はとてもいい練習になります。

平行四辺形やひし形という言葉を用いずに下の問題を考えてみることで、合同についての理解が深まります。

「向かい合う辺の長さが等しい四角形は必ず向かい合う角も等しくなる理由を説明する」

「向かい合う辺が平行な四角形は必ず向かい合う辺の長さが等しくなる理由を説明する」

「向かい合う角が等しい四角形は必ず対角線がそれぞれの真ん中で交わることを説明する」

「すべての辺の長さが等しい四角形は対角線が垂直に交わることを説明する」

「対角線がそれぞれの中心で垂直に交わる四角形は、すべての辺の長さが等しくなることを説明する」

中学ではきっちりと文章で証明することを求められますが、口頭での説明なら小学生にも十分チャレンジできますよ。

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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

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