【塾内部情報】クラス替えの仕組み
こんにちは。TANUKIです。
今回は中学受験でのクラス変更についてお話します。
中学受験以外でも進学塾は成績順のクラスにしていることが多いでしょうから、いろんな塾にあてはまるかと思います。
塾によってはテストのたびにクラスが代わる塾もありますが、私の勤務する中学受験塾は何回かのテストをみて、基準点を越えたあるいは下回った回数で判断します。
そのうえでクラスを代わる子のご家庭に電話をかけるような形になります。
そういったシステムになっているので、クラスダウンの連絡は少し暗い気持ちになりますし、クラスアップは明るい気持ちで連絡できます。
しかし、実際にクラスアップ=喜ぶべきこと クラスダウン=悲しむことではないということが多々あります。
アップダウンに一喜一憂して大切なことが見えていない状況にならないようにしましょう。
1、塾の授業が誰をターゲットにしているか
学校の授業と塾の授業では塾の方が分かりやすい、楽しいと言われることが多いです。
塾の講師の方が授業が上手いからだけではありません。
塾はクラスがレベル別になっているのでそもそも有利なのです。
どう考えても自分と同じレベルの子達と一緒に授業を受けた方がおもしろく分かりやすいです。
また塾の講師の方針にもよりますが、上手い講師ほどクラスの上位の子を退屈させない授業をします。
というかトップを簡単に取れる上に授業が面白くない塾は確実にレベルに合っていないので転塾すべきです。
しかし上位が退屈しないとはクラスの下位の子には少しハードルが高いことがあるということにもなります。
最下位のクラスにいるというのは周りがレベルが高い分かなりリスキーになります。
2、塾のクラス替えの方針を知る
クラス替えの方針は同じ会社の塾でもその教室の塾長や6年生の担当によって微妙に異なることが多いです。
とくに気にしてほしいのが
・上がったばかりの子、下がったばかりの子
・上がる子と下がる子の人数バランス
クラス替えのたびに誰が上がって誰が下がったか、お子様は知っているはずです。
そのときにクラス替えのたびに下がったり上がったりしている子がいる塾は「完全に成績だけで切っている塾」です。
それに対して代わったばかりの子がなかなか替わらない塾があります。
そういった塾は「上がる基準と下がる基準の間に保留ゾーンがある塾」です。
前者の塾は
上がった=上位クラスの最下位
下がった=下位クラスの最上位
になっている可能性が高いのに対して、
後者の塾は
上がった=上位でもそこそこの位置
下がった=下位でもトップではない
の可能性が高いです。
また「クラスが上がる子しかいない塾」にも注意が必要です。
全員の成績が上がっていれば素晴らしいことですがなかなかそうはいきません。
必ず一人二人はついていけてない子がいるはずです。
その子達を下げないのはなにか理由があるからです。
ありがちなのは下のクラスが定員の場合です。
上位クラスの真ん中より下かなと感じたら、下位クラスの人数を気にするようにしましょう。
3、クラスアップの拒否、クラスダウンの申請
頻繁にクラスが代わるというのはお子様にとっていいことではありません。
通常、クラスダウンは拒否できませんしクラスを上げろといってすぐ上のクラスには出来ませんし出来たとしてもやるべきではないです。
しかし逆は可能な場合が多いですし効果的なことが多いです。
・クラスアップを拒否すべき2つのケース
一つ目は下がったばかりの場合です
下がって間もない子を上げる塾は、また下げることも多いです。
先ほどの「完全に成績だけでクラスを分ける塾」で起こるケースです。
この場合、上のクラスの授業にはついていけてないことが多いです。
いったん立ち止まって下位クラスで基本を学び直し、力をつけた方がいいです。
二つ目は下位クラスが定員のケースです。
人数都合で仕方なく上位クラスにあげている場合です。
この場合クラスが上がるとは塾のために犠牲になっているとも言えます。
全体的には上位の力はないわけです。
上位の子が少ないからといってその校舎で上のクラスに上がっても苦労するだけです。
いったん待ったをかけましょう。
・クラスダウンを申請すべきケース
一番は算数です。他の教科がクラス平均以上であっても、算数がついていけてないとかなり苦労します。
クラスの平均点を聞き、それよりずいぶん低い点数が続くようでしたらクラスダウンを考えるべきです。
他の科目がとれている間はおそらく塾側はクラスダウンを勧めてきません。
また、「クラスアップとクラスダウンに保留ゾーンがある塾」の場合下げられるときには、かなり悪くなってから声をかけられるケースが多いです。
そうなる前にクラスダウンを申請してみましょう。
すぐにクラスダウンといかなくてもなんらかの対策を練ってもらえるケースもあります。
どういった場合であっても基本こそ大事だということを忘れてはいけません。
鶏口となるも牛後となるなかれ。本当に力がついてきたときには、講師側ももう一度説得に来ます。
そのときにはクラスを上げたらいいです。
4、子どもの気持ち
よっぽど上位クラスの子が仲良くないとか、先生が好きではないというケース以外、子どもは上位クラスに上がりたがります。
一度下がった場合は戻りたいと考えます。上位クラスにいる場合はわざわざ下がるなんて考えられません。
そういうときは授業が面白いか聞いてください。しっかりとした塾は上位の子が退屈しない授業をします。
面白くないのであればはっきりついていけてないです。
逆に成績という結果は悪くても授業が面白いと感じていたら下げなくてもいいケースもあります。
ただし面白い=interestingの場合で
面白い=funnyの場合は下げましょう。
なにが面白いのか聞いて授業内容の話にならなかったらクラスダウンの時です。
まとめ
1,クラス最下位の子は授業に理解出来ていない
2,成績で完全に分けている塾は上がり下がりが激しい子が必ずいる
3,クラスアップを拒否、クラスダウンを申請することがお子様のためになるケースは非常に多い
4,子どもの気持ち「授業が面白いか」も判断材料に
Comment
塾のクラスの昇降に関して的確な情報をありがとうございます。
私は英語教師なので、お節介とは思いますが、一つだけご指摘したい点があります。
>面白い=fannyの場合は下げましょう。
とありますが、これは funny とすべきと考えます。fanny という英単語は存在しますが、俗語ですし、やや性的意味を含む語です。ご検討下さい。
英語って使わないとこんな間違いをしてしまうものだなと我ながら驚きました。ご指摘いただきありがとうございます。