中学受験算数勉強方法

退塾生

 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

こんにちは。TANUKIです。
今回は退塾生について紹介していきます。

退塾する子の話ってあまり塾側からされることはないですよね。 話していて気持ちいい話でもないですし、その話を聞いてじゃあウチも辞めようなんてなったら目も当てられません。

だからこそお伝えします。この時期(5月)の退塾生について!

3年生
「学校の授業についていけていないのに塾にはついていけない。一度辞めて、また4年生になってから考えます。」

はい、正直おっしゃる通りです。これは4、5年生から始めた子の兄弟生に多くいたりします。

3年生の間は学校の勉強が危ない子は集団授業の塾に来ている場合ではないでしょう。

とくに3年生から来る子は教育熱心なご家庭の子が多いので、周りの子達は結構できたりします。すくなくとも学校レベルでつまずいてる子はあまりいません。

学校の授業が易しくて退屈ならいいですが、学校でできない子は4年生からにしましょう。

ただ、4年生入塾からは入塾テスト有りみたいな塾もあります。そういった塾も3年生からなら入れたりします。しかしよっぽどの理由がない限り、入塾テストに合格できない塾には入らない方がいいです。ということで学校の勉強が出来ない3年生は集団塾は保留しましょう。

4年生

「4年生になってさんすうが急に難しくなったので辞めます。」
はい、なってません。わり算の筆算をいつまでたってもできなくてそれをひきずってやめるケースが多いです。中学受験の算数は学校より先行して学習していきますが、計算はとくに早いです。先取りする必要はありませんが、最初つまずくとずっと苦労します。計算に不安があるならとにかく計算を出来るようにしましょう。他の単元の学習を多少減らしても計算がちゃとできるようになれば、連動して他の単元に必要な学習時間も減ります。

5年生
「算数がわからない。」
分数の計算が出来ていないか、図形が出来ていないかで状況が変わります。

分数の計算が出来ていないケースは深刻です。学校より速いとはいえ同じペースで周りの子よりすでに劣っているわけです。他の科目、単元を後回しにしてもとにかく毎日計算練習をしましょう。分数計算は今後多くの単元で登場します。

図形は早く入塾した子ほど苦手といっている子が少ない印象です。5年生の図形は授業で一通りやりますが、正直範囲が広いです。授業スピードも速いと思います。早い入塾か、4年生時の図形のフォローが対策として考えられます。

いま5年生ならどうしたらいいか。焦ってたくさん問題を解いてもしょうがありません。図形はわかっていることを積み重ねることが非常に大事な分野です。「面積とはなに? 長方形とはなに?」から積み上げていきましょう。

6年生
受験断念組が出てきます。
化ける可能性のある夏休みを前に辞めてしまうのは実にもったいない。でも本人が折れてしまったら続かないので仕方ないと思います。途中で挫折という一つの経験にはなるでしょう。(受験して駄目の方がよい経験でしょうが)

それが本人は続けたがっているのに、転塾もせずに辞めさせてしまうケースは、今後もずっと親のいいなりなんだろうなという感じがして気の毒に感じます。

自立した子どもを育てることを目的としているので、そういった教育方針のご家庭は辞めても仕方ないですし、塾を辞めた方が親としては幸せなんでしょう。

ただ転塾の場合は最後の時期かなと感じます。夏前には移りたいです。転塾してくる子もたくさんいます。今年に入って20人くらいいました。ライバルがいない、あるいはテストで平均の半分もとれてないなど今お通いの塾が明らかにレベルにあっていないと感じたら転塾を考えてみましょう。

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