中学受験算数勉強方法

出来る子は無意識にやっている。面積の公式を使う前の思考パターンまとめ

 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

出来る子は無意識にやっている。面積の公式を使う前の思考パターンをまとめました

・分かる図形に分割する
・分かる図形から分かる図形を引く
・移動して分かる図形にする
・共通部分を足して分かる形にする
・面積が同じ他の形に変形する

探せばいろいろあります。よくある順に並べています。すべてに言えることは「分かる図形が元になっていくということです。

そのため最低限基本図形を覚えておかないと話になりません。 怪しければ、四角形と三角形、円とおうぎ形の面積の出し方を確認しておきましょう。また同時に面積公式の求め方もしっかり根拠をもって説明できるようにしておくことで図形の基礎ができます。

そこまでは分かるし解説されたら全部理解できるが、自分で解くときには気づかないという声がよく聞こえてきます。そういった場合の思考パターンをお伝えしていきます。しかしくれぐれも「図形は基礎から根拠のある論で理詰めしていく」ことが大事です。公式を説明できるようになってから先に進みましょう。

分かる図形を見つけるための思考パターン
1、三角形の面積公式の本当の意味
2、円の意味と公式の本当の理解
3、曲線はおうぎ形しかない
4、図形問題こそ文章が大切

1、三角形の面積公式の本当の意味
三角形の面積は底辺×高さ÷2です。その説明は平行四辺形からスタートするのが簡単です。
さてでは底辺とはなんでしょうか。底辺のことを下の辺と認識していると面積が出せる三角形に気がつけません。底辺とは基準にした辺。辺ならどれでもオッケーです。そのときの高さは底辺と向かい合う頂点から、垂直に下ろした線分の長さになります。

そのことを理解した上で複合図形を見ると「一辺でも長さが分かる三角形」は面積を求められる可能性があります。また反対に「面積がわかっている三角形」は辺の長さがわかります。

まとめ
三角形の底辺はどれでもいい
辺が分かる三角形の面積が出せるかも
面積が分かる三角形の辺の長さが出せるかも

2、円の意味と公式の本当の理解
円とは中心からの距離が等しい点のあつまりです。円周上のどこでも中心からの距離が等しいので、中心から半径になるように補助線を引くことが多いです。半径の引き形は無限にあります。効果的なのは円と他の図形が交わっているところ。それがほとんどです。

円の面積の公式についてです。
円の面積は半径×半径×3.14です。半径さえ分かれば円の面積は求められますが、実は本当に必要なのは半径ではありません。円の面積を求めるのに必要なのは半径ではなく「半径×半径」です。そのため半径が分からないけど正方形の面積を利用して「半径×半径」が分かるケースがあります。注意が必要です。

まとめ
・円(おうぎ形)への補助線は中心から円周上の交点へ引く
・円の面積で本当に欲しいのは「半径×半径」

3、曲線はおうぎ形しかない
おうぎ形とは円を二つの半径で切り分けた図形です。半径なのでもちろん中心を通る図形です。それがとても大事で、例えば中心からほんの少しずれた点から円周に引いていてもおうぎ形にはなりません。一見おうぎ形っぽくみえて中心っぽい点がありますが、曲がり形が違います。違うサイズの円の円周がぴったり重なることはありません。

そのため
・曲線をみかけたら中心と2本の半径をみつける
・半径の長さと中心角を求める

ことが大切です。とくにおうぎ形から三角形引いた形は見落とさないようにしましょう。

4、図形問題こそ文章が大切
最後に図形問題は通常、長さや角度が書き込んであれば文章がいらないはずです。それがわざわざ書いてあるということは、それを使うということです。

長さが等しい、面積が同じ、平行など大事な特徴を見落とさないようにしましょう。

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