中学受験算数勉強方法

中学受験 算数 図形公式一覧 なぜその公式が成立するのか、どのようなポイントを意識するべきかまでお伝えします。

2023/04/11
 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

図形の公式ってたくさんあってすべて理解できているか心配ではないですか。

中学受験で必要な図形の公式をおよそすべてリストアップしました

ピンと来ないものがあったら注意です。

確認してみてください。

図形公式一覧

目的としてはこちらを見ながら覚えるというより出し方がわからないものがないかのチェック、あるいは、今後どんなものを学習していくかの予習に使ってください。

直線 図形公式一覧

直線図形は最初に習う図形ですね。

理想を言うとどの公式も出し方がわかるようにしておきたいです。

公式の考え方それ自体が図形問題を解くヒントになっています。

平行を利用した図形

正方形

1辺×1辺

最初に習う形ですね。これの1×1がすべての面積の始まりとなる定義です。

長方形

たて×よこ

正方形に切り分けて、正方形が何個あるかで考えるとわかりやすいです。

平行四辺形

底辺×高さ

移動させて長方形をつくる説明がわかりやすいと思います。

台形

(上底+下底)×高さ÷2

二つの台形を考えて平行四辺形を作るとわかりやすいです。

対角線を利用した図形

正方形

対角線×対角線÷2

ひし形

対角線A×対角線B÷2

どちらも意味は同じです。

正方形は長方形でありひし形なので両方の面積の公式が使えるわけです。

これはよくポイントになります。

また上の2つ以外にも対角線が垂直に交わる通称「たこ形」という図形も同じ公式が使えます。

対角線で分けられる4枚の三角形を2倍の大きさにすると大きな長方形ができます。

三角形

底辺×高さ÷2

三角形を2つ重ねると平行四辺形をつくることができます。

台形と同じですね。

図形の性質

多角形の角度

・内角の和 (□-2)×180

・外角の和 常に360度

外角の方が覚えるのが簡単で、外角さえ覚えていれば、内角の方はすぐに作ることができます。

正N角形の場合

360÷N

で簡単にひとつの外角を求められるので、内角一つ分を求めて内角の和を出すこともできます。

多角形の対角線の本数

(□-3)×□÷2

場合の数でよく考えることになる組み合わせの話とよく似ている考え方ですね。

1つの点から引ける対角線は、その点自身ととなりあう点の3つには引けません。

曲線 図形一覧

円の公式は忘れると思い出すことが難しいです。

確実に抑えましょう。

ここでは円周率3.14とします。

円周

直径×3.14

これは発見された式なので説明不可ですね。

円周率が3より長く4より短いこと、円周率3だと困ることは出題されることがあります。

円の面積

半径×半径×3.14

厳密な証明は小学生では不可能ですが、一応説明はつくという形です。

円を細かく切り分けて広げて長方形にします。

円周÷2×半径という形から上の式になるのですが、こちらの形も一部の問題で役に立ちます。

おうぎ形

おうぎ形の弧の長さ

直径×3.14×中心角/360

円の何倍かを考えると説明可能です。

これの初習時、暗記ではなく考えながら処理することは、割合を学ぶ上で重要な意味があります。

おうぎ形の面積

半径×半径×3.14×中心角/360

こちらも弧と同様に円の何倍かで説明ができます。

半径×弧の長さ÷2という形はときどき役に立ちます。

三角形みたいで意外と覚えやすいです。

立体 図形一覧

立体図形は平面図形以上に公式の定着率が低いです。

偏差値40付近は立体の公式を覚えているかどうかで差がつきます。

柱体

直方体や立方体も四角柱に含めます。

柱体の体積

底面積×高さ

理由を考えると眠れなくなります。

平面が集まったら立体? くらいの理解でいいと思います。

柱体の側面積

底面の周りの長さ×高さ

こちらは理由をつけて覚えましょう。

側面を開くと長方形になるためこの計算が速いです。

すい体

すい体は見つけるところから問題ですね。

すい体の体積

底面積×高さ÷3

小学校では説明ができない公式として有名です。

こだわりの強い学校ほど、問題文中に公式が書いてあります。

円すいの側面積

母線×底面の半径×3.14

長年、感覚的には理解できない式だと思っていたのですが、

おうぎ形の2つめの式 半径×弧の長さ÷2 を考えれば理解できることがわかって感動しました。

特殊な立体図形

断頭三角柱

底面積×高さの平均

これは名前も知らないかもしれません。三角柱をひとつの平面で切った形のことです。

円すい台の体積

すい体を底面に平行な面で切断したときに、底面を含む部分をすい台といいます。

上の円の半径をa、下の円の半径をbとすると

(a×a+a×b+b×b)×高さ÷3

この式が覚えられるレベルの子はこの式がなくても求められるという矛盾を持った公式です。

図形公式一覧 以外にも覚えないといけないものがある

図形の学習をする上で暗記はつきものです。

ただ大事なのは公式の暗記ではありません。

公式は暗記ではなくむしろ作れるように学習したいですが、本当に暗記しなくてはならないものがあります。

それが定義です。

ひし形とはなにか、円すいとはなにか、といった言葉は覚えておかないと解答できないのです。

中学受験 暗記 していないといけない50以上の 算数用語 をまとめて確認する 全て確実に覚えてください

公式以外の暗記事項は上を確認してください。

図形問題 の学習の仕方 基本方針

  • 定義をおぼえる
  • 公式を自分で作り出す
  • 公式にない図形の求め方もわかるようになる
  • 求め方がわからなかった図形は、なぜその解き方をするのか自分の言葉で表現する

この順番に取り組んでいく必要があります。

ということで定義を覚えていたら、まずは公式から解いてみてください。

こちらの記事( 中学受験 平面図形 苦手克服 しないともったいない 実は偏差値を一番上げやすいのは図形問題で、どの偏差値層でもやる価値があるという話(4~6年生向け) )

でも書いていますが図形は努力が実りやすい単元です。必ず得意分野にして受験を迎えましょう。

図形問題 を強化するおすすめ問題集

3年生まではこちら( 四角わけパズル(初級)

変に難しい問題集に取り組むよりパズル感覚で楽しみながら学習したいです。

数の感覚と図形の感覚の両方を身につけられるすぐれものです。

4年生でも算数苦手な子はこういうところから入ると取り組みやすいです。

4年生以降の平面図形対策はこちら(  カードで鍛える図形の必勝手筋平面図形編  )

カードでいろんな形に触れられるので圧倒的に取り組みやすい。

平面図形のイメージはこちらでつけましょう。

平面図形の中でも動く図形はこちら(  図形の回転移動の攻略 受験脳を作る  )

動く図形は図形の移動する様子がよくわからないときに、試してみることができる教材はとても重宝します。

付属の図形を使って回転移動をマスターしてからもう少し上のレベルの問題集に入ると定着率が上がりますよ。

立体図形はこちら ( 立方体の切断の攻略

やはり苦手になりやすい切断を中心におさえていきましょう。

動く図形で紹介したものと同じシリーズでこちらも切断の様子を触って確認できるところが唯一無二です。

切断は特に苦手と感じる受験生が多いのか、毎年、切断を学習する時期には在庫切れになるのでお早めに購入をおすすめします。

図形の苦手は受験では致命的になります。問題集で一人で対策するのが難しいなら個別に頼るのも手です。

コロナの影響でオンラインの指導をしている家庭教師、塾もかなり増えましたね。

今すぐ通うこともできます。

図形は苦手な場合対策必須です。

問題集でも個別でもすぐになにかしらの行動を起こしましょうね。

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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

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