一日中勉強しているのに成績が上がらない
一日中勉強しているのに成績が上がらないという相談を受けることがあります。
5年生以降の女子にありがちですが、時々、男子でもいます。
この記事ではそういった状況の子がどのようにしていくことで成績を上げていけるかという点についてお話します。
大手中学受験塾で10年以上してきた経験から、500人以上の個人面談の経験を元にお伝えします。
この記事の内容
一日中勉強しているのに成績が上がりません に対する答え
『一日中勉強するのを辞めてください』
大体の場合これに落ち着きます。
一日中勉強することは不可能ではないと思いますが、よっぽど強い意志でないと集中力が続きません。
『一日だらだらと勉強以外のことはしないで過ごす』ことを
一日中勉強していると呼んでいることが非常に多いです。
話を聞いてみると、参考書眺めるているとか算数を考えている顔をしているなどの、手が動いていない時間が多かったり、トイレに行くと長時間戻ってこなかったり、近くの物音にいちいち反応していたりといった密度の薄い学習時間になりがちです。
にもかかわらず、机の前に座って学習以外のことはしていないせいで、さもたのしいことを我慢してたくさん勉強したような気になる、変な満足感だけ得ている状態になりかねない。
無駄な長時間学習を今すぐ辞めましょう。
一日中勉強するのではなく、目標を決めてそれが終わったら終わりにする
一日中勉強しようと決めても、常識的に睡眠食事などを取ることを考えるとタイムアップにはなります。
そうでなくても一日は24時間しかありません。
一日中勉強しているという状態は、時間切れで中途半端になっている状態と変わらないです。
ただでさえ集中力を続かせるのも辛い長時間の学習で、やることに終わりがない、時間が経ったら終わり、では全く頭にも入らないでしょう。
まず 『終わらせる内容で目標を決める』ことを心がけましょう
これが終わったら次はこれでその次はこれで終わらなかった分は明日にまわそう
という計画を高い集中力でガンガン進めていくのは無理があります。
目標の決め方も大切。やることを減らせる場合もある
また先ほど『やるべきことを終わらせることが目標』としましたが、実際には課題を終わらせることよりも大切なことがあります。それは学習内容を理解することです。
学習内容を理解してしまえばそれ以上やる必要はないはずです。
逆に、頭に入っていないのであれば、学習自体が意味のないものだったということになります。
極端な例ですが毎日一冊問題集の答えを写すという勉強をしていても身につけられることは字を書き続けられる体力ぐらいでしょう。
そこまででなくても開いた参考書の前に長時間座っている忍耐力の鍛錬になっている子は少なくないです。
これだけでも理解するんだと決めた部分を頭にいれることさえできればいつ終わってもいい、そんなスタイルで学習することが理想系です。
一日中勉強する学習時間を、仮に半分にしてもテストの点数は半分にならない
勉強時間とテストの点数は正比例ではありません。
学習時間を半分にしてもテストの点数は半分にならないでしょう。
3周していた問題集を2周にしてもテストの点数が1割減るだけなら、そのテストで間違えたところを抑える方が効率がいいかもしれません。
入試本番はもちろんすこしでも得点したいですが代わりにほかの単元や科目を学習したほうが効率がいいかもしれません。。
私は授業中に自作の小テストをすることがよくあるのですが、気をつけていることがあります。
それは満点は出ないような問題にすることです。
テストが満点だと嬉しいかもしれませんが、それはそのテストを受けても弱点に気がつけなかったと同義です。
テスト自体も頭を使うことなので全く無駄とまではいいませんが、ほかの間違えた子達と比べると学べたことは明らかに少ないでしょう。
完璧主義で塾テストを高得点狙うのは実はかなりムダが入っているのです。
もちろんこれは満点をとるような最上位にだけ当てはまることではありません。
その子にとっての満点に近い点数がそれぞれあります。
どれだけ努力をして完璧に理解していたとしてもおそらくここまでしか取れなかっただろうなという点数です。
その点数より上は、やり直しで身につけるわけですが、どうせそのときにやり直しをするのであれば、たとえば2、3問できない問題が多くあっても、学習時間が半分になるなら効率のいい学習です。
代わりにテストの復習に時間を使い、さらにほかの科目にも回すことができそうです。
ただし減らしすぎて、全然理解せずにテストに臨むと正比例より悪くなる可能性もあります。
だいたいわかっていることにかける時間を減らし、わかっていないことにしっかりと集中して取り組むことが大切です。
一日中勉強するよりバランスのいい時間の使い方を心がける
『テストに向けて一日中勉強』は、効率の悪い学習法です。
集中してまとめれば半日で済むかもしれません。
残った時間を休憩することで、また次の日への気持ちも入っていき、次の学習も高い集中力で効率よく学習することができます。
そうなってくると今度は、テストのやり直しにしっかり時間をさくことができるようになり、結果、成績も上がり余裕が生まれていきます。
反対に、テスト前に少しでも点数をあげようと一日中学習してもそこまで大きく成績は上がりません。
でもあがらない不安から学習時間を減らすことはできず、結果集中力も落ちます。
テストでミスも増えるかもしれません。
知っていることは増えているのでテストでできる問題は増えていますが、限界があるので、結局やり直しは必要です。悪循環ですね。
直前の追い込みで時間を増やすという手も使えなくなります。
時間を増やすことが出来ない子達は毎年6年生の夏ぐらいから抜かれていきます。
ぜひ短い時間で成果をだす集中力をつけることにも挑戦してみてください。
一日中学習についてまとめ
- 一日中学習するという目標は、目標の立て方から間違っている
- 一日中学習しようとしても集中力は落ちて、薄い学習になりがち
- にもかかわらず自分は我慢して努力しているという気持ちだけは芽生えやすくなる
- 反対に短い時間で集中して終わらせると成績も変わらず、精神状態を安定させられる
- 終わらなくてもある程度理解することを目標にすべき
- テスト直しは必要。そのときに直す問題が2、3問多くなるのを避けるために宿題をもう1周するのは効率が悪い
- テスト用の課題も、テストの復讐も、毎日の課題も、休憩も、バランスよくとることが一番
効率よく学習するにはいい教材を使うという手もあります。
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