比の基本操作を3つをマスター
こんにちは。TANUKIです。
割合と比の違いはご存知でしょうか。小学生の中には割合は得意だけど比は苦手という子が多数存在します。 もちろん割合も苦手という子もいるのでそういった子は割合をきちんと学習しなおす必要があります。しかし割合は分数に対して比は整数なので、比の方が分かりやすいという子も一定数いたりします。
比が割合より難しいところは3つ。
比例配分と連比と逆比です。その3つをしっかり練習して使えるようになってしまえば割合より便利な道具になります。というかなれてしまえば割合も比の一部に過ぎません。中学受験算数において比はとても重要なテーマで、比を攻略することが算数の苦手克服に直結します。ぜひポイントをおさえて正しい勉強方法を修得してください。
比の3つのポイント
比例配分、連比、逆比
1、比例配分は合計にあたる比を考える
兄と弟で1000円を7:3に分けたときいくらずつ分けましたか。
という問題。比は割合と同じく何倍か
なので兄は7倍、弟は3倍のお金をもらったという意味。だれの? それがないのが割合と比の違いです。たとえばミスターXさんにしておきましょう。するとミスターXさんの10倍のお金が1000円になります。ピンと来てなかったら分配法則を使って説明することもあります。10倍が1000円なのでミスターXさんは100円、その7倍の兄が700円、3倍の弟が300円です。
2、連比は共通のところを揃える
兄と弟の所持金の比が7:3
弟と妹の所持金の比が2:1
三人の所持金の比を求めなさい
という問題。
比例式で学習する通り7:3というのは一つの姿に過ぎないわけで別に70:30でも700:300でも77:33でもなんでもいい。それを使って7:3の3と2:1の2が弟の所持金という同じくものに変えてしまうのが目標。そこで便利なのが公倍数。比では公倍数をとてもよく使う。ここでも計算力が活きてくるわけだ。
3と2の公倍数6に両方を揃えてあげれば
兄と弟14:6
弟と妹6:3
なので兄と弟と妹は14:6:3
公倍数を使いこなせることが必要ですが、大事なのはなぜ公倍数かを理解していることです。同じ数に揃えたいという思うと、比は両方に同じ数をかけてもいいという性質を使っているわけです。
3、逆比の形をおさえる
逆比とは逆数の比。2つの場合だけはそのままひっくり返しても成立するが3つ以上になるとそうはいかないので注意が必要。
例 2:3の逆比は3:2だが、
2:3:4の逆比は4:3:2ではなく6:4:3 になる。
(ちなみに3つ以上の逆比を素早く求める裏技として3つの数の公倍数を求めてそれぞれの数で割るという方法がある。求め方から考えれば当たり前なのだが意外と盲点である。)
逆比は初めて習うときには一番単純で、一番使いどころがわからないが実はとても便利な技で、難しい問題にはよく登場する。次の形が逆比の形になります。
■×3=□×4
このとき■:□=4:3 になる。
これをものすごく使います。
かけていっしょになるものは逆比が使えるのです。例をあげると、違う個数で同じ金額になる果物の一個あたりの金額の比、面積が同じでたての長さが違う長方形のよこの長さの比、同じ距離を違う速さで進む場合にかかる時間の比などなど。ふとしたときに使える大きな武器になります。必ず身に付けましょう。
まとめ
まずは比の3つの基本操作を練習する
比例配分は比の和を考える
連比は共通のものを公倍数に揃える
逆比の形、■×A=□×Bが大事
併せてご覧下さい