中学受験算数勉強方法

国語と理科が苦手な子 ってどんなタイプ? 文系理系だけではない、苦手科目から見る傾向6パターン

2021/12/01
 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

よく「うちの子文系で」とか「典型的な理系タイプで」という話は耳にしますが、「国語と理科」が苦手というタイプが意外に多くいます。

今回は4科目の中から苦手科目を2つ抜き出した時のタイプ別傾向をお伝えしていきます。

苦手科目2つ どのパターンが多いか

試しに私の受け持っている6年生の成績を分析してみたところこのような結果になりました。(5、6年生100人)

苦手科目組み合わせ全体に占める割合い
国語、算数12%
国語、理科21%
国語、社会20%
算数、理科24%
算数、社会9%
社会、理科14%

100人がキリがいいので2番目の科目と3番目の科目に偏差値差が5以上ある子だけ抜いて比較しました。

算理が得意ないわゆる理系、国社が得意な文系に当てはまっている子は合計で全体の44%。

データはもっととってみたいですが、半分以上は理系、文系にカテゴライズされなかったです。

多い順に見ていきます。

算数と理科が苦手

やはり一番多かった算数と理科が苦手パターン。

5年生の多くは算数ができていない女の子でしたが、6年生の場合は算数がなんとかマシになってきたけど理科までは手が回っていないタイプもちほらいました。

このタイプはもちろん理科の計算単元が苦手です。

算数はまだパターンにはめられているけれど、理科はよくわからないという子が多い印象です。

理科はほとんどが比例計算なので原理を理解して計算方法がわかれば算数より簡単にできるようになります。

諦めずに取り組んでください。

国語と理科が苦手

今回、この記事を書こうと思った一番のきっかけです。

もしかして文系2科目が苦手な子よりこちらの方が多いのではと思い調べてみたところ僅差ではあったのですが国語理科が苦手が多かったです。

こういった子達には理科が致命的に出来ない子が少なくなかったです。

ここに該当する子達は、理科は文章がよくわからないと言っています。

国語が苦手な子は、語彙不足もたまにいるのですが、多くは文章や設問をきちんと読めていない子です。

読まないと言ったほうが正確かもしれません、とにかく読み落とす。

そういう意味では国語も理科も丁寧に要点をつかんでいかないと解けない科目です。

この2科目が苦手なタイプは「面倒でもテスト中にしっかり読むこと」が何より効果的です。

そして読めていなかったところはどこだったのかテスト後のふりかえりに力を入れましょう。

この2科目は算数社会より時間をかけない傾向にあります。

テストのやり直しの方ではきっちり時間を取るようにしましょう。

国語と社会が苦手

典型的な理系ですね。算数が得意なので理科でもその力を発揮しているというタイプです。

あとは漢字が苦手で社会も引きづられている子も多いです。

国語の漢字は意味重視、社会の漢字は書き取り重視です。

どちらも練習する時間をしっかりとるようにしましょう。

社会と理科が苦手

勉強量が少ないタイプが多いです。

国語と算数が強い子は成績以上に偏差値の高い学校に合格することが多いので期待出来ます。

社会理科をいつまでもやらないのはダメです。6年生になったら毎日強制的に時間をとったほうがよさそうです。

覚えることがとにかく苦手なタイプは関連付けて、分類して、覚えることがポイントです。

国語と算数が苦手

全6タイプでは一番きついかもしれません。一部、体験学習が好きで成績上位の子もいますが、基本的人は成績下位生に多いですし、現在は社会理科でカバーしていても入試では4科均等入試でもない限りなかなか厳しい結果になる場合が多いです。

社理勉と揶揄されるタイプで暗記すれば得点がとれる科目に逃げている状況の子が多いです。

国語、算数、まずは手をつけやすい方から取り組んでみてください。

算数と社会が苦手

一番少なかったですが生物が好きな女の子や歴史が嫌いな女の子がちらほら入っていました。

国語と理科が得意なタイプは、面倒なことを嫌がらずにやれる子が多いです。

算数も社会もやるべき基本事項をコツコツ積み重ねていけば少しずつ成績はあげられます。

とりあえず算数の取り組みやすい単元から初めてみることをおすすめします。

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理科という科目の特異性

こんな様々な結果が起きるのはすべて理科という科目の特異性が原因だと思いました。

理科は国語のように丁寧な読み取りが必要で、算数のような計算思考が必要で、社会のような暗記要素が高い科目です。

実際、理科は成績の2番目、3番目に位置していることが非常に多かったです。

逆に言うと、ほかの科目に得意なものがあればそこを足がかりに理科はできるようにしていけます。

そして理科をきっかけにもうひとつの苦手科目も克服できるかもしれません。

ぜひ理科を克服、あるいは理科をきっかけにほかの科目を克服してみてください。

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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

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