等差数列の和の公式が覚えられない? 意味を考えながら解くことで理解できる。 無料練習プリント付き
等差数列の和
こういった問題を解くために頑張って公式をおぼえなければいけないと思っている受験生も多そうです。
数の単元はなるべく公式に頼らずに考えることがポイントです。
思考停止の公式利用ではなく、理屈を理解して求めることを心がけましょう。
まず(1)を解いておきます。
3ずつ増えるので3の倍数3、6、9と比較すると4ずつ大きくなります。
50番目も同じく3×50+4=154で良いでしょう。
7から154までたす方法を3種類考えます。
3種類の方法
ここで紹介する3種類の方法はどれも長所、短所があります。
理想はすべて自由に使えること、使えなくてもせめてすべて理解してほしいです。
2つずつ組にする
数列を前と後ろでペアにして考えます。子どもは虹と言ったりします。
ここでは7+154=161 同じように154の手前は151、148となるので
10+151=161 13+148=161とすべて161になります。
161が全部で50個の半分、25個あるので
161×25=4025
これで正解です。弱点は個数が÷2できない数のとき困るということです。
平均を考える
この数列の平均はいくつになるか考えます。
先ほどと同じようにペアにするとわかりやすいですがすべて161になるなら平均は161÷2=80.5になります。
50個とも80.5だと思うことでかけ算で計算することができます。
80.5×50=4025
これでも正解です。弱点は今回のように小数になってときは多少計算が煩雑になるということです。
先ほどの方法で個数が÷2できないときはこちらが簡単です。
2列用意する
等差数列を勝手に2本用意するところから始めます。それも逆順でです。
7,10,13,16,19……という数列を反対からもう一つ並べると
154,151,148,145,142…のようになります。
これらを同じ番目同士、つまり1番目は1番目同士、2番目は2番目同士足すとすべて161になる。
161が50個できるので161×50
ただし勝手に2列にしたので161×50÷2
教科書やテキストに載っているのはこの解き方が基本です。
弱点は解き方が感覚的でないので覚えようとすると忘れてしまうという点でしょう。
前の2つと違っていつでもこの方法で解けるので公式として紹介されるものはこれが多いですが、これでなくても答えは求められるので、忘れたときは上のどちらかの方法をとってください。
ちなみに(3)は19番目までの和を(2)から引き算するとすぐに求められます。
等差数列が1から始まる奇数列の場合
基本は上と同じなのですが1から始まる奇数がすべて並んでいる数列だけは少し特殊になります。
(1)を普通に求めると、
2、4、6、8より1小さくなっているので、61×2=122より1小さい121が61番目の数。
この数列の平均は(1+121)÷2=61 61×61=3721となる。
と上と同じくように求めることもできるのですが
『1から始まる奇数列の和は個数×個数で求められる』というテクニックがあります。
今回で言うと61個なので61×61です。
最後の式と一致していますよね。
これを使うと、通常不可能な逆算まで出来てしまいます。
(2)169=13×13なので13番目
(3)784=196×4=14×2×14×2=28×28なので28番目の数
今回はそれがなにか聞かれているので、2×28-1=55 となる。
忘れがちだが、上位の難関校ほど狙われるところなので身につけたい問題です。
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https://note.com/juken3su/n/n495329867459
ぜひ練習してみてください。
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身につけられるまで練習しましょう。
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