中学受験算数勉強方法

倍数判定法 問題 をマスターして中学受験算数での得点力を上げる方法 無料問題プリント付き

 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

倍数判定法とは

ある整数が特定の整数の倍数かどうかを割り算しなくても判断できる方法です。

2の倍数…1の位が0、2、4、6、8になる

5の倍数…1の位が0か5になる

3の倍数…各位の和が3の倍数になる

4の倍数…下2桁が4の倍数になる

9の倍数…各位の和が9の倍数になる

8の倍数…下3桁が8の倍数

11の倍数…『偶数番目の位の和』と『奇数番目の位の和』の差が0か11の倍数になる

順番は重要度順

2と5と3は特によく使います。

素数かどうかの判定という意味では11も便利ですが、テキストなどで紹介されていないことも多いので知らないまま受験を終える受験生も多そうです。

倍数判定法が中学受験算数の得点力をどう上げるか

倍数判定法を普段から使うようにするとミスが激減します。

たとえば19×9という計算があったときに間違えて161と答えてしまったとします。

普段からすぐさま1+6+1=8 をして9の倍数になっているか確かめている子は間違いに気がつくことができます。

少し複雑な例だと、588+726=1304 という計算式は一目で間違っているとわかります。

588は4の倍数、726は4の倍数ではない数ですが、この二つを足すと4の倍数にはならないはずです。

それが1304という4の倍数になっているのでおかしいとわかるのです。

このように普段から計算結果を確かめるときに倍数を意識しているとミスは激減します。

倍数判定法の問題例と無料問題プリント

倍数判定法を意識するには、問題で練習するのが一番です。

364 648 126 482 729

上記の整数について次の問いに答えなさい

(1)2の倍数をすべて答えなさい

(2)3の倍数をすべて答えなさい

(3)4の倍数をすべて答えなさい

(4)6の倍数をすべて答えなさい

解答

(1)2の倍数は一の位を見たらいい。364 648 126 482 が2の倍数

(2)3の倍数は各位の和を計算する。左から13 18 9 14 18なので648 126 729が3の倍数

(3)4の倍数は下2桁を見たらいい。64 48 は4の倍数だが、26 82 29 は4の倍数でないので、364 648

(4)6の倍数は(1)と(2)の両方を満たす数をあげればいいので648 126が6の倍数になる

無料問題はこちら

https://note.com/juken3su/n/n194ab0d358fb

こちらのURLで無料アプリnoteにて公開しています。

問題練習をしないと子どもは聞き流しているということがあります。

ぜひ倍数判定の練習に使ってください。

解答と追加の問題は下記URLからご覧いただけます。

https://note.com/juken3su/n/n194ab0d358fb

倍数判定法それぞれの証明はこちら

ここで説明する『理由』は難関校では必須です。

必須ではありますが、初学時に大事なことではありません。

最初は無理せずわかるところまでで構いません。

4桁の整数abcdを考える。

1000×a+100×b+10×c+dがそれぞれの倍数になる条件を考えます。

2の倍数判定法

1000×a+100×b+10×c+d

= 10×(100×a+10×b+c) +d

上のように式変形すると下線部分の式は10の倍数なので2の倍数になります。

dつまり1の位が2の倍数(または0)なら全体も2の倍数になりますね。

この例のように式変形を利用して倍数に関わる部分を取り出したものが倍数判定法です。

5の倍数判定法

1000×a+100×b+10×c+d

= 10×(100×a+10×b+c) +d

2の場合と全く同じです。

下線部分は10の倍数なので5の倍数でもあります。

dつまり1の位が5の倍数(または0)なら全体も5の倍数とわかります。

3の倍数判定法

1000×a+100×b+10×c+d

=999×a+a+99×b+b+9×c+c+d

=9×(111×a+11×b+c)+a+b+c+d

1000×aを分配法則で999と1にわけることにより9という数を作り出しています。

これによって下線部分は9の倍数なので3の倍数になります。

aとbとcとdの和が3の倍数なら全体も3の倍数になるというわけです。

9の倍数判定法

3のときと作り方は全く同じです。

1000×a+100×b+10×c+d

=999×a+a+99×b+b+9×c+c+d

=9×(111×a+11×b+c)+a+b+c+d

1000×aを分配法則で999と1にわけることにより9という数を作り出しています。

これによって下線部分は9の倍数になります。

aとbとcとdの和が9の倍数なら全体も9の倍数になるというわけです。

4の倍数判定法

1000×a+100×b+10×c+d

= 100×(10×a+b)+10×c +d

今度は100が4の倍数であることを利用します。

下線部分は100の倍数になるので4の倍数。

残った10×c+dが4の倍数なら全体も4の倍数です。

出番はほとんどないですが同じ理由で25の倍数も実は下2桁を見ればわかります。

20の倍数や50の倍数もですがこちらはもっと当たり前ですね。

8の倍数判定法

1000=125×8を利用します。

1000×a+100×b+10×c+d

=8×125×a+100×b+10×c+d

1000の位以上の数は1000で割り切れるので8で割り切れます。

100×b+10×c+dが8の倍数ならいいので下3桁を見ればいいとわかります。

11の倍数判定法

かなり複雑ですが11や99、1001や9999が11の倍数になることを利用します。

今回はもう一桁増やして5桁の数eabcdで説明します。

10000×e+1000×a+100×b+10×c+d

10000×e+1000×a+100×b+10×c+d

=9999×e+e+ 1001×a-a+99×b+b+11×c-c+d

=11×(909×e+91×a+9×b+c)+e-a+b-c+d

下線部分は11の倍数なので e-a+b-c+d が11の倍数(または0)なら全体も11の倍数になります。

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