SAPIX 入試分析会
サピックスの入試分析会に参加してきました。
そのレビューです。
1、総括
2、算数
3、国語
4、理科
5、社会
1、総括
入試の全体的な傾向についてです。
学校毎の細かな数字の話が多かったのでその辺りは聞き流してました。
トピックとしては
・中学受験は5年連続増加
・プチサンデーショック
2月3日が日曜日だったため2月2日にずらした学校は倍率ダウン、2月4日にずらした学校は倍率アップした。今年は2/2が日曜日なので志望校選択に注意が必要。
・英語入試、算数1科目入試の話
・各学校のサピックス定員占有率
2、算数
【典型題】
典型題が広がっている。20年前の難問が典型題に。典型題のマスターが大変で、忘れた頃に繰り返す必要がある。ほとんどの学校はそれだけで合格できる。
各単元について
・立体図形の多様化(今年は展開図)
・平面図形に動きの増加
・最適解を求める問題
・数に関する問題
これらは丸暗記が通用しないので普段の学習で手を動かすことが大切。ノートのきれいさより、ノートに自分で書いていることを評価してあげてください。
今年の気になったトピック
①問題の長文化
②答えの数値の複雑化
★まとめ
難関校への対策は手を動かす、どう習ったことを活かすか考えること。
それ以外の学校への対策はとにかく典型題を繰り返すとのこと。
サピックスが典型題としている問題はそもそも結構難しいのでそれでいいのかもしれない。
そのときに大切なのは「単なる暗記ではなく、疑問に思ったことを1つずつ実直に解決していくこと」とのこと
サピックスは問題の作り替え周期が短いので典型題がどんどん広がっているという状況に対応できているという話に説得力があった。
3、国語
言葉の意味や使い方を考える問題が多い
さまざまな経験を通して言葉に対してびんかんになってほしい。
よく使われた文章
評論文
・現代社会の批判が多い
・スマホの話
・学び方についての文章
物語文
・転校や引っ越しに関わる文章
・戦争をテーマにした文
知識としての語彙力だけでなく、スキーマがポイント。本文中には手がかりがない問題も多い。
(特攻=死、戦局の悪化など)
半数以上が2年以内に出版された文章から出題されている。
上位校ほど小手先だけのテクニックよりことばの理解が必要
★まとめ
国語の文章の的中量が多い。毎年問題を作り直しているサピックスならではなのかな。慶応オープンで早稲田と同じ文章が出てるとかがどれくらい役立つかはわからないが。資料に書いてあることとほぼ同じ事をしゃべっていた他科目に比べて国語は全然ちがうことを話していたところを見るにあの先生はかなりベテランのやり手の先生だろう。話も面白かった。
理科
・当たり前のことはできる前提にした問題
公式を使えるのは当たり前でそれをいかに使いこなせるかを問う複雑な設定やすべて選ばせることで完璧な知識を要求している
・生活に題材を求めた問題
麻布のコーヒーなど身の回りのものをネタに出題されている。ハズキルーペのCMも今年のレンズ問題増加に関係ありそう。
・マニアック過ぎる問題
テレビ番組や博物館などで熱心に見ていた子しかわからないような問題の出題も目立った
総じて難関校もそうでない学校も難しくしすぎて難易度差がなくなってきている
★まとめ
つまりどうしたらいいのか。受験対策に身の回りのもありとあらゆることに興味を持ちましょうというのは現実問題難しいですよね。
とりあえず知識や公式などすっとでできる問題は減ってしまっているわけで難しいところ。
塾行く意味ないのか? 入試問題を解きまくればいいのか? いまいちなにをしたらいいかわからない。サピックスだけを信じたらいいとは言ってました。
社会
今年の分析
・知識を広く正確に関連付けて
「浮世絵とはなにか」という例を出されてました
・多岐にわたる出題
災害や訪日外国人など世間のあらゆることが話題に
・知識の活用
地理の問題などあらゆる知識が問われる
★まとめ
会場によって話し手が違うみたいです。他の会場では社会が一番おもしろかったという意見も多かったのですが、私が参加した会場では社会はほとんど記憶に(また記録にも)残っていません。分析資料にはいろいろ書いてありますが総じて知識だけでなく活用できるようにという話や、身の回りのもあらゆるものに興味を持ちましょうという話です。あらゆるって言ってもねぇ。理科と同じでいまいち対策うてないなぁ。という印象でしたが理科と同じくサピックスを信じれば大丈夫らしいです。
各科目の先生がサピックスの宣伝をしてたのは面白かったです。国語の先生も「様々な経験を疑似体験できる場こそ・・・(読書とかかな?)サピックスの授業です。(宣伝かーい)」という感じでした。理科や社会はかなり強引に宣伝をねじ込んでましたね 。
なんにせよ貴重な体験ができてよかったです。