算数の基本がつまった消去算
こんにちは。TANUKIです。
今回は文章題、特殊算の一種、「消去算」についての記事です。
消去算は中学の数学でいうところの連立方程式ですからパターンを覚えられれば解けるんですが、消去算の思考方法そのものが算数においてとても大事になります。
消去算の根本にあるのは「複数の条件から共通点をみつけ、相違点を比べる」考え方です。消去算はそこからさらに踏み込んで共通点を作り出して考えます。文章題だけでなく図形でもこの考え方は通用します。ぜひ身に付けられるようにしましょう。
例題
消去算レベル1
①りんご1個とみかん2個で110円
②りんご1個とみかん4個で170円
これがすべてのはじまりになります。
①と②で金額が違うのはみかんの数が違うからです(条件の相違点)。りんごは同じなので金額の差に影響を与えません(条件の共通点)
ということでみかん2個で60円のことがわかります。
消去算レベル2 共通点をつくる
①りんご1個とみかん3個で130円
②りんご2個とみかん5個で230円
この条件には共通点がありません。先ほどのレベル1のようにはいかないわけです。なのでレベル1と同じ形に「条件を加工して共通点を作り出す」必要があります 。
りんごを揃えるために①を2倍して差を考えます。
消去算レベル3 共通点をつくる
①りんご2個とみかん3個で220円
②りんご3個とみかん5個で350円
レベル2と同じですが一回の操作では揃えられません。公倍数を使って①と②のりんごを揃えましょう。①を3倍、②を2倍して差を考えましょう。
消去算 別パターン
①りんご2個とみかん5個で290円
②りんご3個とみかん7個は同じ値段
こちらも消去算ですが、これまでの3つとは条件の扱い方が異なります。りんごを揃えるために①②の条件を公倍数にしたら条件が次のようになります。
①りんご6個とみかん15個で870円
②りんご6個とみかん14個が同じ値段
ここで①のりんご6個とみかん14個を交換します。
するとみかん29個で870円となり1個30円と計算することができます。
ちなみにこのタイプの消去算は逆比を使って解くことができます。
りんご×3=みかん×7
りんごを7としたらみかんは3になる。
①の条件にいれて、
7×2+3×5=29
比の29が290円になり1が10円にあたることがわかります。
このように消去算は「共通点を見つけて、相違点を比べる」ために「共通点をつくり出す」考え方です。ぜひ身に付けてください。
サピックスの6年生が消去算を学習する時期ですからノートコピーをご参照ください。リンク先から無料ダウンロードできます。