時計算は速さの中でも最弱だという話
こんにちは。TANUKIです。
今回は時計算についての記事になります。
時計算を苦手だという受験生はたくさんいるのではないでしょうか。ですが、はっきり言って「時計算は簡単です」
時計算は旅人算です。時計算が苦手な子の多くは旅人算が苦手なだけです。
さらに時計算はふつうの旅人算と違って
・速さがいつも同じ
・登場するのはいつも長針と短針
・動く方向がいつも同じ
・途中で引き返したりしない
・遅れて出発することもない
もちろん特殊な時計を持ち出した問題はこの限りではないですが、基本的な問題はすべて同じ設定で、独特の設定になりにくいです。
つまり時計算は問題設定に縛りがある旅人算なのです。普通の旅人算より簡単といってもいいです。
基本的な問題には二種類あります。
・○時△分の角度を問う問題
・○時から1時間以内の針が重なる時刻を問う問題
どちらも同じ旅人算で解答することができます。
まずは時計算の基本事項です。
長針は毎分6度
短針は毎分0.5度の速さ
です。一時間に何度進むか考えることで求められます。求め方がわかった上で、6と0.5を覚えるといいです。
6-0.5=5.5度
2つの針は一分間に5.5度近づきます。時計の速さや向きがほぼ共通のため、この数字が非常によく登場します。これは他の旅人算にはない大きな特徴です。
この2つの基本事項をおさえることで問題に取り組めます。
例1
8時30分のとき2つの針がつくる一番小さい角度はいくつ
解説
8時のとき30×8=240度のへだたり
1分で5.5度近づくので30×5.5=165度
240-165=75度
例2
3時30分のとき2つの針がつくる一番小さい角度はいくつ
解説
3時のとき30×3=90度
30分で5.5×30=165度近づく。
3時は長針の方が後ろなので、90度近づいてから75度引き離す。
結果75度
慣れないうちは例2の問題を間違えやすいので針の図をかくといいです。
例3
7時△分で2つの針が重なります。△に当てはまる分数を求めよ。
解説
7時のとき30×7=210度
1分で5.5度近づくので210÷5.5で何分かかるかわかる。
210÷5.5=420÷11=420/11
(時計算の計算は二倍して分数が最速です。)
例4
8時△分で二本の針が一直線になります。△に当てはまる分数を求めよ。
解説
短針と一直線の位置は8時の時点では2のめもりをさす。この位置は短針が1分で0.5度右回りするごとに0.5度右回りする。
この位置に長針が重なったとき2つの針は一直線になる。
8時の時点で30×2=60度
60÷5.5=120÷11=120/11
最後の問題は旅人算でへだたり180度で解くのが一般的ですが、正解の位置が動くと考えるといつも「重なる」だけで解けるのでおすすめです。難しい問題にも強くなります。シャドーと呼ばれる考え方です。
旅人算まとめ
時計算は旅人算
どちらが前を進んでいるかは必ず考える
シャドーを使うと難しい問題も解きやすくなる
同じく特殊な速さのひとつ流水算のポイントです。時計算よりは複雑な難しい問題が多いです。