中学受験算数勉強方法

計算が遅くてミスが多いなら計算結果を暗記してしまおう。無料プリントでトレーニングしませんか?

2021/12/27
 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

算数は暗記科目ではないが、暗記したほうが有利な計算は存在する

塾で算数を教えているとき、私はなるべく子どもの将来の学びにつながるように心がけています。

ただ問題の解き方を教えるのではなく、どんな思考方法ができるようになることが目的で、それが将来使いこなせるようになることを目指す。

その場合、算数の問題を解くのはそのきっかけに過ぎない。

あるいは、ただ問題が解ければいいではなく、問題の裏側にある算数の面白さを伝える

そんなことを日々考えていますが、そうはいってもこれはすべて私の理想に過ぎません。

一番最初、大前提にあるのは合格するということのはずです。

算数の問題の出来で点数が付けられてそれが合否に反映される以上、どうしても1点でも多く点数をとらないといけないシーンは存在します。

そんなときに覚えているかどうかで勝敗が決まるのは公式や解法ではありません。

やり方を覚えようとすると理解力がなくなるので逆効果です。

暗記すべきは圧倒的に時間を短縮できる計算です。

ここにでてくる計算は時間をかければ誰でもできるものですが、覚えている受験生とその場で考えている受験生にはかなりの差が生まれます。

入試が時間制限がある点取り勝負である以上これは必要不可欠なテクニックです。

これありきでは当然ダメです。

九九も初めて登場した時に覚えにかかるのは良くないですが、自然と覚えられるまで繰り返す必要はあります。

これらの計算も導出の仕方はもちろん知った上で暗記すべき、なので暗記は初学時ではない方がいいです。

それでも暗記している人としていない人との間に軽視できないさが生まれる部分ですので、ぜひ抑えて欲しいと思います。

分数と小数の変換「分母8の分数は全て暗記する」

上の分数はすべて分数から小数も、小数から分数も、1秒でわかるようにしておきましょう。

まずは0.25と0.75からおさえて、その後0.125が分かれば、0.5や0.75に足したり引いたりして覚えることができます。

とても頻繁に出題される計算で、いちいち分子÷分母をする時間がもったいないです。

ドラマ二月の勝者では島津くんが上杉くんに教えていましたね。

必ずおさえてください。

平方数を暗記すると逆算や規則性で力を発揮する

平方数(同じ数を2回かけた数)は逆算が必要なシーンや規則性から規則を見抜くときに力を発揮します。

11~19と45だけは覚えておきましょう。

11×11=121 12×12=144 13×13=169 14×14=196 15×15=225

16×16=256 17×17=289 18×18=324 19×19=361 45×45=2025

平方数の暗記は逆が言えて初めて意味があります。

324という数字を見ただけで18の平方数だとわかるようにしなければいけません。

そろばんをやっていたから暗算でできるではだめです。

二月の勝者では 16×16=256 をイロイロニコムと覚えていました。

自分なりの語呂合わせを考えるのも暗記のコツです。

ちなみに2025は西暦と近い平方数として知っておくと便利な学校が一部あります。

毎年のように西暦の数字を使った問題を出す学校を受験する場合は要チエックです。

3.14の計算は問題が複雑になるほど強さを発揮する

見てわかるとおり円周率が絡む計算の単純なスピードアップが目的です。

円周率はやはり3.14のことが圧倒的に多いです。

1桁×3.14と一部のよく出てくる二桁の数字×3.14を抑えたいです。

2×3.14 3×3.14 4×3.14 5×3.14

6×3.14 7×3.14 8×3.14 9×3.14

12×3.14 15×3.14 16×3.14

18×3.14 25×3.14 36×3.14

これらの計算結果は抑えたいです。二桁のものは特に12 25 の出番が多いです。

このまま覚えて使うだけでなく、覚えていない計算への足がかりにも使えます。

例えば

324×3.14が必要なシーンでも

300×3.14 20×3.14 4×3.14 のそれぞれは一瞬でわかるので、筆算なしですぐに計算して求められます。

その癖が付いている子は円柱や円すいの計算を得意にしています。

円周率が3.14かどうかは必ず気にしなければいけませんがぜひ抑えたい計算です。

三角数を覚えておくとそのまま答えになることもある

三角数とは1からその数までたした数です。

1+2=3

1+2+3=6

1+2+3+4=10

1+2+3+4+5=15

1+2+3+4+5+6=21

なので三角数は1から順番に書くと

1、3、6、10、15、21、28、36、45、55、66、78、91、105、120

といった具合です。

9と10、13と14はキリのいい数、50や100を挟むので出題されやすいです。

同じ理由で20番目の三角数210もよく出題されます。

63番目の三角数は2016と西暦に近いので知っておいていいかもしれません。

導出方法を考えれば当たり前ですが、○番目の三角数は○÷2の倍数になるのでそれを意識しているとミスが減らせるかもしれません。

○が奇数の場合は必ず○の倍数になります。(逆に偶数の場合は必ず○の倍数にはなりません)

立方数

平方数と同じく立方数は同じ数を3回かけた数のことです。

これは規則性で使うことがほとんど、時々、立体図形の体積比や計算問題で登場します。

1、8、27、64、125、216、343、512、729

あっという間に大きくなります。

数を見たときに見覚えがあるようにはしておくといいです。

累乗

累乗とは同じ回数を何回もかけた数のことです。

2と3は知っておいて損はない出題頻度です。

ただ、たくさん覚えるほどでもないので

2を5回かけると32(2×2×2×2×2)

2を10回かけると1024(2×2×2×2×2×2×2×2×2×2)

3を5回かけると243(3×3×3 ×3×3)

この3つだけは知っておくといいです。

一覧で貼る方法もあるが問題で解かないと身に付かない

これらを表にしてトイレの壁にでも貼っておくという方法もあるでしょう。

しかし、我々大人はそれで覚えるでしょうが、興味のないことは上手にスルーする子どもも多いです。

定期的に問題を解いた方が定着度も確認できてオススメです。

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