中学受験算数勉強方法

国語の物語が苦手な子の対策方法~低学年でもできる毎日の習慣

2021/12/14
 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

物語の読み方と問題の解き方をみなさんはご存知でしょうか。

下手な講師だとただその文章と問題を解いて、あとは語句の解説だけして終わりなんていう授業になっている可能性があります。

国語は本文の内容を掴むにも、問題を解くにもおさえるべき重要なポイントがあります。

お子様に国語を教えている先生は、そのポイント一つ一つをおさえてくれる先生でしょうか。

物語の本文内容のつかみかたと問題の解き方を、低学年からの対策に触れながらご紹介します。

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物語とは

物語とはフィクション

つまり誰かによって創られた話のことです。

国語の文章以外にも、絵本や小説テレビドラマやアニメ、漫画も物語です。

いつ、どこで、誰が、なにをした

を作者が考えながら創られています。

物語の基本は『「人物」と「出来事」の関係をつかむ』です

低学年でもできる国語の物語が苦手な子の対策

物語の重要点をまとめながら低学年でもできる苦手対策をご紹介します。

物語が苦手な子は比喩の意味を理解していない可能性がある

直喩…比喩とわかる表現「まるで~のようだ」

暗喩…文章から比喩だと判断する表現

直喩で使われ方をつかみ、暗喩のパターンになれていく必要があります。

暗喩が比喩だと気がつかずそのままとらえて混乱する子どもは一定数います。

暗喩を使って文章を書く練習をしてみてください。

(例 勉強を一緒にしている時のお母さんは鬼である)

お母さんはもちろん鬼ではありませんが鬼のように怖いのですね(笑)

自分で書く事で読めるようになります。

国語の物語が苦手な子は因果関係がつかめていない

物語は必ず因果関係があって話が進行します。

人の行動や言動がなにを引き起こしているか考えられるようになりましょう。

(例 普段は静かな私が、大声をあげた。騒がしかった教室は一転、静まり返った。)

教室が静まり返った理由を答えなさいという問題になるわけですね。

行動→結果

というつながりを意識して文章を書くようにするといいです。

日記などで文章練習してみてください。

心情変化の基本的な書き方を知る

因果関係を理解したら、あとは心情です。

物語で最も大切な心情ですが、心情はなにもないところから現れるものではありません。

必ずそのような心情になった原因があります。

また心情が何か書いていないこともあります。

そのときはその後の行動から類推することになります。

出来事→心情→行動

この関係を常に意識することで物語の内容を理解することができます。

毎日、日記や短文を書いて国語の物語を攻略する方法

「まるで~のようだ」を使って文章を作ろう

比喩だとわからない暗喩の形で文章にしてみよう因果関係のわかる文章を書いてみよう

比喩の形を自分で使うことで慣れていきましょう。

「(誰か)が(発言内容)と言ったことで、(人や物)は(出来事)となった」

(今日の出来事)(自分の気持ち)(その後の行動)で短文日記を書いてみよう

物語の基本の形、因果関係と心情の理解を日記や短文で毎日練習してみましょう。

地味ですがこれを繰り返すことが国語の文章読解の元になります。

自分で発信することで受信も上手になります。

国語の物語 心情変化の読み取り方法について少し詳しい解説

心情をおさえる際の重要なポイントをもう少し深堀りしてお伝えしていきます。

心情は出来事と行動のサンドイッチ

国語の物語は必ずといっていいほど心情が変化します。

なにか出来事があることで気持ちが生まれます

大切なのは前述したとおり「出来事→気持ち→行動」の関係です。

「私は大勢の親たちが見ている前ですごい勢いで転んでしまった。痛かったがとても恥ずかしかったので、すぐに起き上がりまた走り出したのだ。」

これが例えば次のようにもなります。

「前を歩いていたいかにも仕事が出来そうなOLさんがすごい勢いで転んでしまった。相当痛かっただろう。しかし彼女はなんともないかのようにすぐに起き上がりその場をそそくさと離れていった。」

気持ちが隠れている文章です。

主語が『私』でないときには心情は書かれていないことがあります。

そんなとき

出来事→心情→行動

出来事と行動から類推するようにしましょう。

この3つを常にセットで考えるために普段からそのような短文を練習することをおすすめします。

自分の行動を出来事、心情とセットで書けることが、文章から読み取れる第一歩です。

また心情は大きな出来事があるたびに変わっていくものです。

それを出来事や行動から捉えていくことがなにより大切です。

心情を記述する問題の解き方

「このときの○○君の気持ちを答えなさい」というフレーズはとてもよくあると思います。

このときに本当に気持ちだけ答えたらいいことは少なく大抵は字数がわりとたくさんあって、悲しかった嬉しかった等だけでは不十分です。

その気持ちになった理由を必ずセットで書くようにしましょう。

『理由+心情でセットで記述する』ことが大切です。

出来事、行動と共に意識したい心情を表す間接的表現

心情を探るヒントとして他に意識したいことが間接的表現です。

イライラした…怒っている

キラキラした目で見つめる…尊敬、感心

など日常でも使う表現を心情に置き換えてみましょう。

物語が苦手な子は心情がわからないのではなく心情を表す言葉を知らない可能性もある

だいたい心情は

喜び 怒り 悲しみ 愛しい 妬み 恥じらい 悔しい 焦り 怖れ 安心 驚き です。

気持ちを聞かれたらだいたいこれぐらいのことを書いておけば間違いありません。

喜んでいるとか怒っているは書けると思いますが、妬みや恥じらい安心などを子どもは自分の語彙にできていないです。

記述ならほかの説明で補ってなんとかなっても、選択肢に入ってくると知らない言葉は選べなくなります。妬むという語彙がないと気持ちはわかっても嫉妬していると書かれた選択肢は選べないでしょう。

普段の会話の中からこれらの言葉を意図的に使ってみてください。

(安心した、恥ずかしい、悔しい、妬んでいるなど)

感情としては知っているはずですが表現方法に馴染みがないだけです。

すぐに身につけられます。

実際には身につけてからも勝負で、憤怒が怒りであるとか、悲観するが悲しんでいるとかそういった語彙も大切になります。

「心情理解ができません」の原因が語彙不足にあることは珍しくありません。

日常で使う言葉が大切です。

国語の物語 心情変化を意識することで物語全体を掴む方法

細かな心情変化を掴むことで物語全体の内容をつかむことが最終目標です。

入試になればまず間違いなく、全体の内容についての出題はあります。

出来事、心情、行動のセットから登場人物の性格を判断する

当たり前ですが、出来事が起こったときの、心情と行動は人によって違います。

なにかをしたときに怒る人と怒らない人がいますよね。

出来事→心情→行動のセットから登場人物はどんな人かという性格を捉えることができます。

学校の友達や先生の性格を聞いてみると面白いかもしれません。

心情はわからないですが、出来事と行動から性格を予測することは大人ならみなさんされていますよね。

ぜひそれを言語化、文章化してみてください。

学習らしい学習じゃなくても国語の力はつけられますよ。

日頃の交友関係も把握できて一石二鳥です。

心情の変化は文章全体でも捉えることができる

物語全体を通して心情は変化することが多いです。

心情をプラスとマイナスで分けると

  • マイナスからプラスへ変わる
  • プラスからマイナスへ変わる
  • マイナスからプラスへ変わったものがマイナスになる
  • プラスからマイナスへ変わったものがプラスになる

この4種類ぐらいです。

ただ暗い物語は小学生に出題されることは多くなく、①や④、特に多いのは①になります。

後ろ向きな気持ちが、(出来事)を通じて前向きになる

この形で来ることが多いと思っておくとうまくいきます。

逆にこの形でないときも印象に残るでしょう。

国語の物語文で最も大切なこと テーマ(主題)をとらえる

出来事心情行動の繰り返しの中で筆者はなにかを読者に伝えようとしています。

登場人物の心情や性格ももちろんわかるのですが、物語全体を通じて言いたいことがあるはずです。

物語の主題は決して長くありません。

全体を読んでどのようなことがテーマだったのかとらえられるようにしたいです。

「愛情」「友情」「葛藤」「成長」など描きたかったものを見抜きましょう。

一番言いたいことは問題作成者も一番聞きたいことになります。

そこをつかんでしまうとそれに合わない選択肢はすべて間違いですし、記述の解答も大きくずれません。要約にはそこを書いたらいいです。物語の学習の最終目標ですね。

おわりに

以上のように国語学習って実は算数と同じで学んだことが次につながっていくものです。

内容の掴みかたも解答の仕方もどちらもおさえていきましょう。

このような読み方、解き方の基本は教える力のない先生に出会えていたら幸運なぐらい、残念ながら国語の先生は当たり外れが激しいです。

私も構造説明が簡単な文章かつ問題文が明確な聞かれ方なら読み方・解き方を伝えられますし、実際に指導の経験もあるのですが、6年生の難関校など難しくなるときっと怪しいですし、全く減点されない記述答案が書けるかはわかりません。

いい国語の先生に巡り会えたら本当にラッキーです。はっきり世界が変わります。

というより国語の先生の評判で塾を決めてもいいのではないかと本気で思っています。

(評判がよくても子どもに人気なだけで成績は上がらない先生も多いので判断は難しいが)

先生が難しければインターネットで情報収集すべきなのです。

書籍もいいものがありますが、今回は無料登録で利用できる期間限定のコンテンツについて紹介します。

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※申し訳ありませんが、国語の無料コンテンツが終了していたらコメントで教えていただけたら助かります。

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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

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