中学受験 算数 比 お金 の問題の5パターン 解説と練習用 無料問題集 つき(30題)
中額受験 算数 比 お金 の問題は、中学受験の学習で最初に苦労するところかもしれません。
比という抽象的なものを扱うことに慣れていないうちはかなりの難問に感じるでしょう。
以下に 比 と お金 の問題を5パターンまとめました。
苦戦しているのはきっとこの中のどれかなのでぜひ参考にしてください。
この記事の内容
中学受験 算数 比 お金 の問題パターン1 二人がお金を使う
兄と弟の所持金の比は5:3でしたが、二人とも1000円の本を買ったところ5:2になりました。兄の元の所持金はいくらでしたか。
ポイントは「二人の差が変わらない」こと
5:3の5-3=2と5:2の5-2=3
が同じになるように比を調節する。
5:3(差2)=10:6(差4)=15:9(差6)
5:2(差3)=10:4(差6)
差がそろったので
15:9の状態から1000円ずつお金を使うと10:4になる。
比の5が1000円とわかるので、元の兄15は3000円
二つの比は基準が違っていたのですが差を揃えることでそのまま比べられるようになりました。
この6は2と3の公倍数です。比を公倍数でそろえることがポイントです。
中学受験 算数 比 お金 の問題パターン2 片方がお金を渡す
兄と弟の所持金の比は4:1でしたが兄が弟に1000円渡したところ3:1になりました。兄の元の所持金はいくらですか
ポイントは和が変わらないことです。
4:1の和5と3:1の和4が同じになるように調整します。
5と4の公倍数20になるようにすると
4:1は16:4になり、3:1は15:5になります。
16:4だったところ1000円兄が弟に渡したので15:5になりました。
二人が変化した1が1000円にあたります。
もともと兄が持っていたのは16の16000円です。
上のどちらのパターンも比の基準を自由に変えることでわかりやすくなりました。
パターン1と2は倍数算と呼ばれている問題です。
中学受験 算数 比 お金 の問題パターン3 二人のお金の変化に規則がない
兄と弟のお金の比は7:2でしたが、兄がお金を1000円使って、弟が母からお金を2800円もらったところ、5:4になりました。兄の元の所持金はいくらですか。
この問題は 倍数変化算 と呼ばれています。
パターン1、2と違って、差も和も等しくありません。
この場合は強引に比例式で解きましょう。
元の所持金の比を兄⑦、弟②とします。
⑦-1000:②+2800=5:4
外項の積と内項の積は等しくなるので
⑦×4-1000×4=②×5+2800×5
㉘-4000=⑩+14000
式の両方にある○の18の差が10000と8000の和になるので18000円
①=1000円
元の兄は7000円
上の黄色部分の計算が少し複雑ですがここさえおさえればそこまで難しくありません。
過不足算と同じです。
28本ずつ配ったら4000本足りませんでしたが、10本ずつ配ったら14000本あまりました
と同じ意味の式です。
ちなみにこのパターン3 倍数変化算の解き方はパターン1、パターン2も解くことができます。
一問を解く時間はかかりますが、パターン3の解き方だけおさえるという方法もあるわけです。
おまけ
パターン1を 倍数変化算 で解く場合
兄⑤弟③で1000円使ったあとは5:2なので
⑤-1000:③-1000=5:2
⑤×2-1000×2=③×5-1000×5
⑩-2000=⑮-5000
⑤=3000になりこれが答え
パターン2を 倍数変化算 で解く場合
兄④弟①で1000円渡したら3:1なので
④-1000:①+1000=3:1
④×1-1000×1=①×3+1000×3
④-1000=③+3000
①=4000なので④=16000円
ここからは 倍数算 とは少し違いますが、同じ お金と比 の問題なので少し触れておきます。
ここまでの3パターンは中学受験ではよく出題されますが、なかなか習得に時間がかかる問題です。
練習できるように問題を作成しました。
現在無料公開しているのでよかったらつかってみてください。
中学受験 算数 比 お金 の問題パターン4 硬貨の金額の比が知りたい
10円玉と50円玉が合わせて4500円あり、枚数の比は5:2です。このとき10円だけの合計金額はいくらですか。
10円玉が5枚、50円玉が2枚と考えると
10×5+50×2=150円
4500円なのでこの30倍ある。
10円玉は10×5×30=1500円
5:2を5枚と2枚という具体的な数で考えることで捉えやすくしています。
中学受験 算数 比 お金 の問題パターン5 硬貨の枚数の比が知りたい
50円玉と100円玉が合わせて100枚あり、50円硬貨だけの金額と100円硬貨だけの金額の比が3:4です。100円だけの合計金額はいくらですか。
50円硬貨だけの金額を300円とすると100円硬貨だけの金額は400円になる。
このとき50円硬貨は6枚、100円硬貨は4枚合わせて10枚になる
実際には10倍あるので
400×10=4000円
今度は金額の比が与えられているので3:4を具体的な300円と400円にして考えました。