いよいよ始まる比の学習。比とは自由な割合
こんにちは。TANUKIです。
5年生はいよいよ比の学習に入っている頃だと思います。「比を制するものは受験を制する」です。比とは中学受験の算数に欠かせないもので、文章題だけでなく、速さや平面図形、立体図形など様々な重要単元と結びついて出題されていきます。超重要なのでそのつもりで学習しましょう。逆に「比が得意になれば算数の成績は一気に上がる」と言えます。チャンスですね。
比とは自由な割合
比とは自由な割合です。
A君は200円、B君は500円持っています。
この場合で割合の問題を考えてみます。
ちなみに割合とは「何倍か」です。
「A君はB君の何倍か」あるいは「A君を何倍するとB君と同じか」を考えるわけです。
前者はB君を1個分としたらA君は0.4個
後者ならA君を1個分としたらB君は2.5個
それに対して比はもっと自由です。
なんておいてみたりします。この場合は1が100円です。A君は100円の2倍、B君は100円の5倍。100円の人はいないのに、計算しやすいように勝手に100円を1としてしまったのです。
A君とB君の関係だけの話なら1が100円でなくてもいいです。
たとえば1を50円とした場合はAは4、Bは10になります。1を400とした場合はAは0.5、Bは1.25ですね。計算は大変そうですがそれも自由です。1を200とした場合や500とした場合は割合と同じ結果になりますね。だから結局、割合も比の一部のわけです。
そう考えたら比も割合と同じです。怖がる必要はありません。
等しい比
さきほどのAとBの関係は「2と5」「4と10」「0.5と1.25」などと表せるわけですがこれを記号を用いて表すと次のようになります。2:5 4:6 0.5:1.25
でこれらってどれも同じ関係を表しているわけです。なのですべて、「等しい比」といいます。
つまりさっきの関係はどの比でも表せるわけです。自由ですね。ただし算数で答えを書くときのお約束として両方の数字を最も小さい整数で表したもののみ正解として扱われます。分数の約分と同じですね。採点都合のルールですが、簡単な整数にすることも頭を使うので意味はあると思って学習してください。もちろん答え以外では自由に使ってオッケーです。
自由な割合「比」の唯一のルールは順番
そんな自由な比ですが守らないといけない唯一のルールが順番です。AとBの関係を考える際に、どっちが2でどっちが5かわかるようにしなければいけません。そこで「AとBの比」は2:5のように順番を変えずに書かなくてはいけません。5:2だとAの方が大きくなります。
比の基本操作3つをおさえる
比とはなにかがわかってしまえばあとは大事なことは3つの操作を知ることだけです。
「連比をつくる」「比例配分」「逆比」の3つです。これをおさえたら比の基本はばっちりです。それらについてはまた次の記事で紹介しますね。