中学受験算数勉強方法

増税は怖くても消費税の問題は怖くない

2018/05/11
 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

こんにちは。TANUKIです。今回は消費税についての記事です。消費税は日常で使う算数なのでちょくちょく中学受験の入試問題に狙われるのですが、買いものを自分でしない小学生にはピンと来ない項目でもあるようです。そういった消費税の問題の苦手克服をしていきます。

消費税は代金とは別にかかる税金ですが、算数でいう消費税は割増しとほぼ変わりません。8%の消費税がつくなら8%割増しの1.08倍です。ただし唯一割増しと違うのは金額が小数になったら切り捨てるという点です。

商品100円で8%の消費税なら
100×0.08=8 8円の消費税がかかり108円になります。
商品101円の場合101×0.08=8.08
小数点以下は切り捨てて8円の消費税がかかり101+8=109円になります。
さて商品99円の場合99×0.08=7.92
これだけ8に近くても切り捨てが原則なので7円の消費税になり99+7=106円です。
99円だと106円
100円だと108円となるので107円という金額はあり得ないということがわかります。

例 消費税8%でありえない金額のうちもっとも小さい金額はいくらですか?

数字の見当をつけて計算していくと
13×0.08=1.04
13円には1.04円の消費税がつき14円になる。ところで12円だと、12×0.08=0.96
切り捨てて消費税0円。12円のまま。ゆえに13円はあり得ない金額になる。

消費税の問題でありえない金額の問題の他に、もう一つよく狙われるのが税込みの値段から税抜きの値段を出す問題です。

例 8%の消費税をこめて8000円の商品の税抜き価格はいくらですか。

元の金額のほぼ0.08倍の消費税がかかっているので8000円は元の金額の1.08倍。ただし小数以下切り捨てなので、8000円は元の金額の1.08倍より、少し小さい金額になっていることに注意する


8000÷(1+0.08)=7407.4……
これは7407.4…… 円だと税込みちょうど8000円になることを意味している。
その場合7407円だと切り捨てられてギリギリ8000円には達しないはず。
ゆえに7408円が正解。

実際に
7407×1.08=7999.56
7408×1.08=8000.64
となり7408円が正解だと確かめられます。

よく理解せずに小数点切り捨てと思って7407.4の4を切り捨てて7407円としそうですよね。

公式やテクニック的に、消費税込み金額を出すときは小数点を切り捨てる。元の金額を出すときは小数点を切り上げる。と覚えるのはあまり現実的ではありません。やはり丁寧に何倍になっているかを考えてみるといいでしょう。実際に確かめる作業を入れていくと間違いは格段に減りますよ。

以上が消費税の問題でした。
割増しの問題なので売買と一緒に学習することが多いです。併せてご確認下さい。

売買の記事はこちら

割合の基本はこちら

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