こんにちは。TANUKIです。
算数の学習において「想像力」を身につけるというのは大きなテーマです。問題を見たときに、解く前から手順が思い付くのは想像力といってもいいでしょう。
問題を解くだけでなく、他人の気持ちを想像するとか、スポーツの世界とか、想像力という言葉は様々なところで使われますよね。
しかしたまにこういった使われ方をしていることが気になります。
「うちの子想像力がないから図形の問題がわからないんです。」
とくに多いのは「動く図形」と「立体の切断」です。形を想像するのが難しいとよく聞きます。
おっしゃる通り形を想像するのは難しいです。想像力が高い子はその難しいことが平然とできるのかもしれません。でもその「動く図形」も「立体の切断」も問題が解けるかどうかについては、想像力があるかないかとは別の問題です。
算数において想像力と同じくらい大切なもの、「論理的思考力」
もちろん両方の力があれば無敵なのですが、形が想像出来ない=問題が解けないではありません。想像できないなら描いてつくりあげたらいいのです。想像するのではなく、確かな根拠を持って論理的に作図するのです。
例として動く図形の回転移動をあげます。ある点を中心にして図形が回転するので、中心以外の図形上のすべての点が別の点に移るわけです。そのときの軌跡は必ずおうぎ形になります。なぜなら回転移動なので中心からの距離が変わらないからです。
立体の切断であれば、切断した面同士が平行なら、切断面にあらわれる図形の辺も平行になります。平行にならないならば切断面が平面になりません。切断面の形がなんという形かも図形的性質から論理的に考えることができます。
算数を語るのに想像力は欠かすことができない大事な要素かもしれません。測ることは難しいのですが想像力が高い子ほど算数の成績はいいのかもしれません。
しかし、断じて言えるのは「図形が出来ないのは想像力がないからではありません。論理的思考をしないからです。」想像できないという逃げは、教える側も問題を解く側も使ってはいけません。明確な根拠を持って作図しましょう。
タイトルには想像力なんて必要ないとつけましたが、想像力はとても大切な力です。ですが想像できないことを考えるとき明確な根拠で論理的に考えることが大切で、それを続けることが想像力を育てることにもつながります。これは図形だけでなく、根拠を探すことを一番に考える国語の物語などにも言えることなのでしょう。
併せてご確認ください。