こんにちは。TANUKIです。
倍数判定法ご存じですか?
覚えておくといい倍数判定法
・2の倍数は1の位が偶数になる
・5の倍数は1の位が5か0になる
・4の倍数は下二桁が4の倍数か00になる
・8の倍数は下三桁が8の倍数か000になる
・3の倍数は各位の和が3の倍数になる
・9の倍数は各位の和が9の倍数になる
・11の倍数は偶数位の和と奇数位の和の差が11の倍数または0になる
約分や場合の数とかで使う分にはこのぐらい覚えておけば困ることはないのですが、難関校の問題を想定するとしっかりと理由が説明できないと十分とはいえません。テキストに載っていないこともある11の倍数判定法をつくりながら説明していきます。
倍数判定法はすべて分配法則
11の倍数判定方法を考えます。
例えば5桁の数abcdeがあったとします。この数は
a×10000+b×1000+c×100+d×10+e
と表せます。
ところでa×10000について分配法則を考えると
a×9999+a×1と表すことができます。
9999は11の倍数なので、a×10000が11で割れるかどうかには関係なくa×9999は必ず割りきれます。
同じことがc×100=c×99+c×1でも言えます。
またd×1000=d×1001-d×1と変形すれば1001は11で割りきれます。
b×10=b×11-b×1といった感じです。
以上を踏まえて
5桁の数abcdeが11で割れるかどうかは
a×10000+b×1000+c×100+d×10+e
=(a×9999+b×1001+c×99+d×9)+a-b+c-d+e
となるが()の中は11で割れる数の和なのでa-b+c-d+eが11で割れるか確かめたら判定できる。
ついでに7について説明します
どんな数でもやり方は同じです。
ある7桁のabcdefgについて
7、98、994、9996、99995、999999 が
7の倍数であることを利用して分配法則を用いて式変形する。
a×1000000+b×100000+c×10000+d×1000+e×100+f×10+g
=(a×999999+b×99995+c×9996+d×994+e×98+f×7)+a+b×5+c×4+d×6+e×2+f×3+g
()の中は7の倍数なので()の外の式が7の倍数かどうか判定すればいい。つまり言葉で表現すると
7の倍数は5桁の数なら、1の位を1倍、10の位を3倍、100の位を2倍、1000の位を6倍10000の位を4倍、100000の位を5倍した数の和が7の倍数になるか確かめたらいい。それ以降の位も132645の順に周期的にかけていけば確かめられる。
7の倍数判定方法は実用的ではないですね。どんな数でもその気になればつくれますが、覚えておくのは現実的ではないので問題によってその都度考えられるといいでしょう。
例題
7桁の数2019◯60が7で割れるとき、◯に当てはまる数を求めなさい。
2019060÷7=288437…1
◯×100が7で割って6余ったらいい。
◯×100=◯×98+◯×2
◯×2が7で割って6余る数になればいい。
◯×2=6
◯=3
このように基本的なもの以外は、分配法則を利用する視点の方が、結果を覚えるより大切になります。