こんにちは。TANUKIです。
「中学受験どうこう以前に学校のテストでもミスがあります。うちの子ミスが多いんです。」とおっしゃられるお母さんは非常に多いです。今回はミスとのつきあい方についての記事です。
まず第一にミスはなくなりません。
絶対にです。人間は間違える生き物です。人間である限りミスはします。計算問題10題解かせて一題ミスした子どもを叱っているお母さんも100題解いたら、1000題解いたら、ミスをすると思います。3年生レベルの計算でも1万題解いたら塾講師でも何題か間違えると思います。
ただしそれと時間十分のテストをミスで失点するのは別です。
入試上位の子は試験中にミスをしたとしてもそれで失点はほとんどしてません。試験中に自分でミスに気がつけるからです。なので声をかけるとしても「なんでミスしたの」ではなく「どうしたら気がつけたと思う」です。大事なのはミスをしないことではなくミスに気がつけること。そのための勉強方法をお伝えしていきます。
大事なことは「ミスを分析すること」と「ミスを対策する、ミスを克服すること」です。そのステップを踏んでいきましょう。目的はあくまでも「ミスに気がつける自分になること」です。
「ミスを分析する」
1、本当にそれはミスなのか
練習で出来たことあるのにテスト中に間違えた問題をすべて「ミス」として片付けるケースがあります。とくに怪しいのは「公式間違えです」
ひし形の面積で÷2をし忘れたとか、割合で割る数と割られる数をいれかえてしまったとか、旅人算で引くと足すを反対にしたとか
これら全部、理解不足の可能性があります。公式の意味が分かっておらずただ暗記したので解いているときに違和感に気がつかない場合です。ただし対角線×対角線の計算を筆算してるうちに÷2することを忘れたり、割合や速さで条件を読み間違えたりした場合は同じ間違いでも本当にミスしていると言えます。誤答だけではミスなのか理解不足なのかわからないです。すべての問題で一人でそれを判断するのは難しいので、親かだれかが付き添ってあげる必要がありますが、「公式間違えは公式の意味も考え直す」である程度は自分で気がつけます。
2、ミスを2つに分類する
1の根本的な理解不足だった場合を除いて、算数のミスには二通り考えられます。他の子もしているような「よくあるミス」と勝手に一人で間違えた「自滅ミス」です。これは区別して考えないといけません。
必ずミスを分類しましょう。
とはいっても低学年のうちは「よくあるミス」にあたる問題が学年が上がると「自滅ミス」に分類するということもあるのでそこまで厳密ではなくていいです。ただ、自分で「よくあるミス」に分類できたもの(=ミスの傾向を自覚している)は次の時に気を付けられる、気がつく可能性をあげることができます。
ミスを対策する、ミスを克服する
3、よくある系ミスの対策
他の子と同じように間違える「よくある系ミス」をなくせるかどうかは普段の学習にかかっています。普段の授業中や自宅学習の時にうっかりミスで間違えたときどのような対応をしているかが大事です。いつまでもうっかりミスが減らない子は消しゴムで消して直す子です。自分の間違えをあとからわかるようにしっかりノートに残すこと。それがとても大切なことです。出来れば一言なにが原因でミスしたかを書き加えておきましょう。より気を付けるポイントが明確になります。
私が授業をするとき、子ども達に「出来た人は手をあげて」ということはあまりありません。逆に「自分の間違えを見つけられた人は手をあげて」といいます。ミスしやすいものをクラスで共有します。最初は戸惑う子ども達も慣れれば競って自分のミスの原因を見つけて発表するようになります。
4、自滅ミスの対策
自滅ミスの対策はコツコツとした計算と一行題の練習が一番です。毎日必ず解きましょう。そのときにたくさんの問題を解く必要はありません。5、6問、多くても10問くらいでいいです。 それをとにかく正確に合わせる練習をしましょう。計算以外にも言えることですが二通り以上の解き方をすることでミスは格段にへります。常に確認しながら正確な計算力をつけましょう。
以上が普段からできるミスの対策になります。これらに加えて、複数の解き方をすることや答えからの逆算を利用しての、テスト中の見直しや確認作業が大事です。ただ、ミスをなくすことは、入試半年以内でもない限りは、ほとんどの人にとって最重要課題ではありません。ミスばかりに気をとられて時間や労力を使いすぎないようにしましょう。今はまだ6年生であっても力をつける時期です。全く気にするなとはいいませんがそれで気を落としすぎないようにしましょう。
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