中学受験算数勉強方法

改めるべき学習方法。頭が悪くなる速さの公式

 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

こんにちは。TANUKIです。今回は速さについての記事です。

速さとはなんだかご存知でしょうか。
算数における速さとは
「ある時間あたりに進める道のり」

のことです。

40分につき500m 進めるも速さですし
2時間30分につき3km進むでも速さです。

時速とはそれが60分のときのこと、
分速とはそれが1分のときのこと、
秒速とはそれが1秒のときのことなのです。

それが速さの根本です。

道のり÷時間=速さ
という理解はナンセンスです。
この公式を覚えましょうという授業は最低です。
き は じ とか書き出したら目も当てられません。

40分で8km進む時速は?
40分で8kmなので5分につき1km
60分が時速なので時速12kmです。

しっかりと速さとはなにかを理解していれば、速さは道のりを時間で割るがいつも最善ではないことがわかるのです。

こういった話をするとよく出てくる意見で「出来ない子もいるからせめて公式だけでも覚えた方がいいじゃないか」というものがあります。

公式暗記型学習には覚え間違い、使い間違いのデメリットがあります。先ほどの40分と8kmは最たる例で平気で
40÷8=5km毎分とかします。

また時速12kmで5分間と言われたときに12×5=60kmという間違いも多いです。速さと時間をかけることがせいいっぱいで、意味を考えられていないので、1時間で12kmの速さなのに5分で60kmというありえない答えを書いてしまうわけです。

もちろんこれらも必ず単位に丸をつけて単位をあわせましょう とすればできるようになります。しかしすぐに忘れるでしょう。忘れたら繰り返し暗記しようと公式をブツブツ言うのでしょうか。合格するためにとにかくいろんなことを無理矢理覚えることが子どもにとって有意義なのでしょうか。公式暗記した状態は速さとはなにかというものを感覚的に理解出来ているとは程遠い状態です。公式知らないけど、その度に頭を使って考えることの方がはるかに有意義だと思いませんか? よく意味がわからないけど式を覚えてきた子と、感覚的に理解し、頭で考えられる子、入試で中学が欲しいと思うのはどちらでしょうか。

速さに限らず、公式を覚えさせ、とりあえず目の前の問題は「覚えていないからできなかっただけだ」という認識にすることはその場しのぎにしかなりません。

その一回のテストを乗りきるだけならそれでもいいかもしれません。しかし、入試対策でその学習方法を続けていくのは無理があります。範囲は膨大で丸暗記では到底太刀打ちできません。

理解できるものは理解しましょう。
速さに関しては間違いなく、集団塾の入塾テストを通るレベルの子なら全員公式を覚えずに解けるようになります。公式は知らないうちに、「そんなの言われなくても当たり前じゃん」という認識になっています。根本理解を目指しましょう。もちろんこの時期の6年生でもです。

図形でも同じことが言えます。

図形の公式を覚えない

日能研も速さの回に入りました。

日能研6年生34回授業ノートコピー

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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

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