中学受験算数勉強方法

分配法則を極める

 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

こんにちは。TANUKIです。

今回は計算の工夫、その中でも分配法則についてです。

分配法則とは40人の生徒から950円ずつ集めてから50円追加徴収したときの合計金額を知りたいときに、一人から1000円徴収したと考えても計算が成立するというようなものです。

40×950+40×50=40×(950+50)=40×1000

この分配法則、まだ先があります。

この記事は分配法則応用編です。

応用レベル1「調整する分配法則」

42×17+21×166

どこまで数字の意味を掴もうとするかが大切です。計算問題にこめられた意味を考えましょう。

21は42の半分の数です。

21×166の21を42と2倍する代わりに166を半分の83にしてしまいましょう。

42×17+42×83=42×(17+83)となります。

応用レベル2 「わり算で分配法則」

分配法則はわり算でも使えます。

12÷3+15÷3=(12+15)÷3=9

しかしつぎの場合はどうでしょう

12÷2+12÷3=12÷(2+3)?

おかしいですね。

割る数が同じときは使えますが、割られる数が同じときは使えないのです。

上は12個のりんごを3人でわけてから15個のりんごを3人で分けるかわりに27個のりんごを3人でわけるという意味

下は12個のりんごを2人でわけた日と3人でわけた日の合計が5人でわけるのと同じわけがないという意味

と意味を考えても解決しますが、わり算はかけ算だと認識しましょう。

12÷3+15÷3=12×1/3+15×1/3

これなら分配法則使えますよね

下はどうでしょうか

12÷2+12÷3=12×1/2+12×1/3

この式なら分配法則を使うことはできますが、2と3を足すのではなく1/2と1/3を足さなければならないとわかるはずです。

応用レベル3 「分配法則の逆」

分配法則は逆に使えて一人前です。

(1/4+2/3)×24

=1/4×24+2/3×24

といった具合です。

ばらばらにした方が計算しやすいこともあるのです。

ちなみに分配法則の逆はみなさんさんざん使っています。かけ算の筆算です。

17×48を計算するとき

筆算をしながら

17×8と17×40の和を足しているはずです。これも分配法則の逆ですね。

中学では「展開」という技術ですが非常に便利なので身に付けてしまいましょうね。

おまけ

ひっかけ問題

42×15+42×85-32×75+32×25

これは分配法則の応用というよりひっかけ問題です。

42×(15+85)-32×(75+25)としがちです。

32×75は引く側

32×25は足す側

なのでこのまま足してはいけません。

32×(75-25)=32×50=1600を4200から引くことで分配法則を活用できます。

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