中学受験算数勉強方法

中学受験の学習で親はどこまで併走したらいいか、自走させた方がいいか。

2021/11/27
 
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大手中学受験塾で主に算数の講師をしています。算数以外にも受験生の学習方法や進路相談などもしております。それらの業務で経験していることをお伝えしていきます。

中学受験は併走するべき、自走させた方がいい?

中学受験の目的によります。

子どもをある特定の中学に入れることが最大の目標であるならば可能な限り併走した方がいいと思います。

ただ、多くの家庭の場合、中学に合格したらそれでよし、というわけではないと思います。

中学以降も併走し続ける、あるいは中学以降はどんな風に過ごしてもらっても大丈夫

と思っていないのであれば、少しずつ自走させた方がいいです。

また併走し続けるのは中学受験の間だけでもかなり大変です。

できる範囲を考えながら少しずつ手を放していき、最後にはすべて自分で という形が理想です。

ここでは、最終的に自走しやすくなるような関わり方を紹介していきます。

併走する際に効果的な方法「負担が大きい順」

子どもに教えてもらいながら一緒に問題を解く

日々の家庭学習教材をすべてコピーしておきましょう。

子どもが学習する時間に一緒に開いて、同じように頭から解いていくのです。

一人で家で学習はできないけど、友達と塾でなら出来る子はたくさんいます。

そういう子は一緒に学ぶ仲間がいれば、家でも学習はできます

あくまで一緒に解くことが目標なので、付きそう保護者の方はその科目があまり得意ではない方がいいです。

理想は父母で科目を分担して、併走担当とお助け担当に分かれることです。

フリでも構いません、子どもに教えられながら一緒に学習することで子どもは得意気に学習に取り組んでくれるようになります。

テストのやり直しだけ一緒に付き合う

すべてを併走するのは無理な家庭の方が多いと思います。

その場合はテストのやり直しだけは付きそうようにしましょう。

勉強が嫌い、苦手でない子は最初に解くときはそこまで嫌がらなかったりしますが、間違いを直すのは苦手です。

アという答えにバツをつけてイと書いて直し終わりなんて学習も平気でしている子が多いです。

間違えた原因はなにか、どうすれば正解できたのか、足りなかった知識や技術はなんなのか

そういったことを間違い直しノートを作って残していく、そのお手伝いを保護者の方にしてほしいです。

明らかに大人が見て効果がないやりなおし方を指摘して、一緒に間違えた原因を探してあげてください。

テスト前に問題を出して答えるという時間をとる

取り組みやすいのは社会理科や漢字などの一問一答の知識系かと思います。

毎日、問題をだして答えるというやりとりを10回してから寝る

というような習慣にしてしまってもいいかもしれません。

その際に問題と答えを逆にしたような問をつくってあげるとさらに効果的です。

テキストが「江戸幕府を開いたのは誰? 徳川家康」なら「徳川家康が開いたのは何幕府?」という形です。

さらに可能なら親子で交代してもいいかと思います。

問題を出すときに工夫することで頭に入ったりするものです。

子どもがある程度いうことを聞くうちに習慣にしてみてください。

宿題やテストの丸付けを手伝う

丸付けを手伝うようにしましょう。

子どもは答えを写す生き物です。

自走できるようになるまでは答えは管理して、丸付けするところをとなりで見ているといいです。

その後、丸付けが合っているか確認しましょう。

『丸付けが自分で正しくできる』というのは実は当たり前のことではありません

できるようになるまで確認をするようにしましょう。

丸付けを出来ない子が、テスト中に自分の答案の見直しなんてできるわけがありません。

コピーや整理、成績表印刷から宿題のページを開くまで準備を徹底的にしておく

間違い直しをするための宿題のコピーや、学習プリントの整理、成績表の印刷などは保護者の方が手伝うという手もあります。

これは受験勉強以前にいつか人として身につけて欲しいことですが、学習までにいろんな障壁があるとそれを超えるだけで満足してしまったりします。

勉強の前に部屋を少し片付けようと思ったら片付けで終わってしまった経験はないでしょうか。

そういった障壁を取り除くところをお願いしたいです。

また宿題のページを開いて、もうあとは座って問題を解くだけ

の状態にしておくとなかなか始めないというイライラを感じずに済むかもしれません。

宿題提出状況や小テストの取り組みだけは毎回把握する

うちのお母さんはテストの点数以外全然興味ないから

と言っている子、ときどきみかけます。

忙しくて時間がとれないときも宿題の提出状況と小テストの取り組みだけは見るようにしてください。

見られていると思えば子どもはちゃんとやるものです。

見ているふりだけしておいて時々ほめながら上手く子どもをその気にさせましょう。

今日なにを学習したか聞く

家では勉強の話はしない、というのは家では全く勉強しないにつながります。

どんなことを学習したのかは毎回聞くようにしてください。

その反応で理解度がわかることもありますし、日常とつなげることができるかもしれません。

社会で農業を学習してきたあとにスーパーに行って産地を確かめるなんていう知的な取り組みもできます。

ぜひ学習内容を聞いてみてください。

自走させることをイメージしていない併走の仕方

こちらはダメな例です。

ダメな例はあげればキリがなさそうですが、

『すべて1から教える』『結果だけ見てほめたりしかったりする』

という二つのパターンが多いように感じます。

すべて1から教えると子どもは「家で聞けばいいから授業中はわかんなくてもいいや」となりがちです。

授業を聞かないけどそこそこ成績がいい子に非常に多いです。

授業の時間がもったいないので、その場合は家だけで学習したほうがいいです。

結果だけしか見られない子どもは点数しか気にしなくなります

理解しなくても点数をとる方法、丸暗記に走るようになり、最終的に入試での点数は落ちます。

カンニングを覚えるケースもあります。

結果主義はいいですが、そこまでの過程をしっかりと理解してからにしてください。

まとめ

忙しくても関わる方法はあります。

どこまで関われるか判断して、最終的に自走させることをイメージしながら併走していただけたらと思います。

また子どもの話を聞くこととは別におうちの人が中学受験について知っておく必要はあります。

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